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2017年1月 8日 日曜日

経営計画の勧め

経営計画の勧め




新年明けましておめでとうございます。

旧年中は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。本年も、何卒宜しくお願いします。
 
一年の計は元旦にあり・・・とは誰もが知る格言ですが、皆様は、毎年、年の初めに「今年の計画・目標」を定められているでしょうか?

今年は、すべてを一新して、目標を定めることにしました。

経営計画というまでもなく、まずは、最も直接的な「経営目標」を定めることが如何に重要であるかを身にしみて感じています。しかも、景気やその時々の状況、人間関係の良し悪しにより、うまく行くときもありますが、むしろ、うまく行かないときの方が多いものです。

「経営目標」を具体的に設定しなければ、それを実現するために何をどうしたら良いのかすら見えてきません。

何をどうしすべきかがわかれば、それを実現するための方策を考え、最も有効な方法は何か、どのようなやり方で、何を対象として、いつまでに実現すべきかが見えてきます。

それを紙に書き出して、どの方法が最も有効であり、可能であるのか、優先順位をつけて、まとめます。

これまで、当事務所は、もっぱら月次決算報告と決算申告書の作成を主たる業務とし、お客様とのコミュニケーションを決算の際の面談、対話にほぼ限定してきました。その補完としてマンスリーレポートを活用した情報発信をすることで、お客様の経営に資するよう、時節に合ったタイムリーな情報提供を心がけて参りました。

もちろん、こうした業務管理・顧客管理はルーチンとして最低限必要ですが、昨年取得した「行政書士」の資格を生かすべく、「建設業の届出」や「遺産相続」について法務的な業務についても、研鑽を深めていく所存です。

しかし、計画の際に最も重要なことは、何を重視して経営をしていくかです。

売上を重視するのか、利益を重視するのかで、結果としての財務体質が大きく違ってきます。

かつて経済学では「売上高最大化原理」というのが主流でした。しかし、現在では、「利潤最大化原理」が主流となっています。

企業規模を大きくすることで、市場競争に勝ち残らなければならないのは、自由競争社会の宿命です。売上が拡大し企業規模が拡大すれば、それだけ社員も増え、組織としてのパワーを発揮しやすくなります。そうした意味では、「売上高最大化原理」は意味があります。

しかし、一方で、人件費や経費が嵩み収支バランスが崩れて、赤字経営に陥るリスクも高まります。人が増えれば、当然、社員間での摩擦も生まれやすくなります。

それよりも、むしろ、一定のマージンを確保したうえで、コストを抑えながら利益を出していく「利潤最大化原理」経営の方が、財務的健全性、出資者にとってはプラスという観点から、安全経営という考え方もあるということです。

しかし、これも、市場競争という前提からするとスケールメリットを犠牲にし、市場競争から脱落してしまうという点では、必ずしも絶対とはいえません。

そのうえのさじ加減をよく理解、検討したうえで、今回、お伝えする「経営計画」について取り組んでいきたいと思います。


経営計画は利益計画である



~まずは「手元にいくら残す必要があるのか」から考えよう~

1.人は無意識に利益計画を立てて行動している
 たとえば、あなたがお金をためて車を買うとします。100万円の車を手に入れるには、手元にそれだけの自由に使えるお金が必要です。お金をためている間も家賃はかかるし、衣類や食費にもお金はかかります。

現在、貯金がゼロで、生活費が年間250万円かかるとします。すると、1年後に100万円の車を買うには年間の手取り給料が350万円である必要があります。
 
 このように個人の場合でも、手元に残すお金(100万円)が決まると、必要な収入(350万円)がみえてきます。学生がアルバイトでお金をためるのなら「車を買うために100万円ためる」→「生活費などを年250万円以内に収める」→「1年間働いて350万円以上稼ぐ」という計画を立てることが必要です。

2.利益がないと何もできない
 会社の場合、年収がサラリーマンのように決まっていることはありません。したがって必然的に、手元に残すお金(利益)の計画を立て、それに基づいていくら稼ぐかを決めたり、出ていくお金を抑えたりすることになります。
 
 たとえばビルの購入費用に3億円かかるとします。頭金が10%とすると、そのための費用3000万円が必要となってきます。そのために、仮に、今期の利益を5000万円捻出しなければならないとします。この利益額に諸経費や税金を加えた額が、必要な売上額になります。
 
  利益がないと会社は何もできません。そこで利益をいくら出すかをまず決めて、そのために経費や売上をいくらにするかを考えていく、これが「利益計画」です。
 
 経営計画は、会社にいかにお金を残すか、そのために何をするかを考え、実行に移していくことです。経営計画とは同時に利益計画でもあるのです。
 
 利益額を軸にして会社は活動します。経営計画の最も重要なポイントも、利益目標です。これを逆にして、売上目標を最初に決め、後から利益目標を決めてしまってはいけません。

Point

経営計画で最も大事なのは利益目標。
先に売上目標を決めてはいけない。

経営のヒント  商品力からみた競争戦略は「CQS」
 競争戦略を考えるには、「商品力」という観点も非常に大切です。商品力は「CQS」の3つのカテゴリーに分けられます。すなわち「コスト(Cost)」「品質(Quality)」「スピード(Speed)」です。

 かつて吉野家やマクドナルドは、コスト(C)とスピード(S)を重視して、品質(Q)を落としたために、顧客離れが起きました。その3つをいかにバランスよく維持していくかということが、伸びる会社のポイントだといえるでしょう。
経営計画は数字だけではない

~予算とともに行動計画を決め、定期的に見直そう~

1.計画と実績のずれをチェックする
 船は航海をするのに航路がわからなかったら困ります。位置関係を把握できるナビゲーションシステムがあってはじめて、航路を見失わずに運航できるようになっているのです。

  同じように、企業活動をナビゲートしてくれるのが「経営数値」になります。

 経営数値をみることによって、自分の今いる位置がわかるからです。経営数値がナビゲーションシステムで得られる位置情報とすれば、経営計画は海図に描かれた予定航路です。予定とのずれをチェックして軌道修正をすることで、船は目的の港に到着できるのです。企業も同様に、計画とのずれをチェックし、修正しなければなりません。

 ところが、せっかく経営計画をつくっても、発表しただけで終わりとか、社長一人が予算だけつくって手帳に書いて終わりなどという例が少なくありません。経営計画を社内で発表したら、社長はもちろん、社員全員がそれをいつも確認するべきです。ずれや迷いが生じたときには、常に経営計画に立ち戻るようにしましょう。

2. 数値目標は行勤計画に落とし込む
 経営計画の中で、数字の予定計画が「予算」です。そして予算に対する「実績」を確認するのが「予実管理」です。「経営計画を立てたら、その後で予算と実績の細かい数字まできちんとつき合わせてみている。つくって終わりではない」という社長もいるでしょう。

 もちろん、予実管理は大切なことです。しかし、もっと大切なことは、予実管理を今後の経営に活かすことです。数字をつき合わせて終わりでは意味がありません。
 また、数字目標(予算)は経営計画のすべてではありません。

 その結果、目標どおりの利益を生むために社員がどのように行動するのかを掲げた「行動計画」も必要です。

社員自身によるセルフチェックだけでなく、会社全体で少なくとも3カ月に1回は経営計画を見直す機会を設けます。

  実績が目標どおりになっていなければ、何が問題なのかを検討し、場合によっては目標を修正します。目標を達成したときは、また次に向かってがんばろうという意欲が出てくるものです。


Point

どこまで進んだか、進路をはずれていないかを
経営計画によって確かめよう。



経営のヒント 行動計画のポイントとは?

 「行動計画」は、会社や業種、また数字目標の設定の難易度などによってさまざまですが、以下のような課題や目標を決めることが大切です。

・自分たちは何を社会に提供するのか?

・何を利益源にするのか?

・どんなお客さんを相手にするのか?

・期間内にどんなことを達成するのか?

・そのためにどのような行動をとるのか?

このような行動計画と現実を照らし合わせることによって、社員は自分たちの今の状況が判断できるのです。



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投稿者 大埜治仁税理士事務所