事例

2016年11月22日 火曜日

役員に社宅などを貸したとき




会社が所有している又は別のところから借りている住居を役員や従業員に貸す場合、「家賃」として一定額を本人から徴収しないと、その一定額が現物給与として給与扱いになり課税されてしまいます。

逆に言えば、役員に対して社宅を貸与する場合は、役員から1か月当たり一定額の家賃(以下「賃貸料相当額」といいます)を受け取っていれば、給与として課税されません。

例えば高収入で所得税・住民税合計での最高税率50%のA社長とB社長がいたとします。普通に考えれば、Aさんが家賃 100万円の部屋を自分で借りるとしたら200万円分の役員給与を増やし、税金100万、家賃 100万を払うことになります。

一方、税務に詳しいBさんは、同じ100万円の部屋を会社名義で借りて、その部屋を会社から50万円で借ります。Bさんは100万円分の役員給与を増やして、税金50万円、家賃50万円を払うことになります。

Aさんも、Bさんも実際は賃料100万円の部屋に住んでいますが、個人で払う税金は50万円(年600万円)も違います。

会社から社宅 として相場よりも安く借りることに対して、その安く借りた分は、個人の所得としてみなされない、給与として課税されないことになるのです。

賃貸料相当額は、貸与する社宅の床面積により小規模な住宅とそれ以外の住宅とに分け、次のように計算します。ただし、この社宅が、社会通念上一般に貸与されている社宅と認められないいわゆる豪華社宅である場合は、次の算式の適用はなく、時価(実勢価額)が賃貸料相当額になります。

1 役員に貸与する社宅が小規模な住宅である場合
 次の(1)から(3)の合計額が賃貸料相当額になります。

(1) (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×0.2%

(2) 12円×(その建物の総床面積(平方メートル)/3.3平方メートル)

(3) (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×0.22%

2 役員に貸与する社宅が小規模な住宅でない場合
 役員に貸与する社宅が小規模住宅に該当しない場合には、その社宅が自社所有の社宅か、他から借り受けた住宅等を役員へ貸与しているのかで、賃貸料相当額の算出方法が異なります。

(1) 自社所有の社宅の場合
次のイとロの合計額の12分の1が賃貸料相当額になります。

イ (その年度の建物の固定資産税の課税標準額)×12%
 ただし、建物の耐用年数が30年を超える場合には12%ではなく、10%を乗じます。

ロ (その年度の敷地の固定資産税の課税標準額)×6%

(2) 他から借り受けた住宅等を貸与する場合
 会社が家主に支払う家賃の50%の金額と、上記(1)で算出した賃貸料相当額とのいずれか多い金額が賃貸料相当額になります。

3 給与として課税される範囲
(1) 役員に無償で貸与する場合には、賃貸料相当額が、給与として課税されます。
(2) 役員から賃貸料相当額より低い家賃を受け取っている場合には、賃貸料相当額と受け取っている家賃との差額が給与として課税されます。
(3) 現金で支給される住宅手当や入居者が直接契約している場合の家賃負担は、社宅の貸与とは認められないので、給与として課税されます。

国税庁ホームページより一部転載





このエントリーをはてなブックマークに追加
このエントリをlivedoorクリップに登録
このエントリをBuzzurlにブックマーク

投稿者 大埜治仁税理士事務所