事例

2015年9月13日 日曜日

固定資産税調査




家を新築したり、増築すると、固定資産税がかかってきます。

固定資産税は、土地・家屋・償却資産を所有する事実に基づいて課税される地方の税金です。ですので、課税主体(課税する権利をもった者=課税権者)は、国ではなく、地方自治体です。地方自治体といっても、都道府県ではなく、市区町村となります。

新築や増築をすると建物を法務局に登記しなければなりません。登記しなければ、その建物を自分のものであることを第三者に主張することが困難となるからです。これを所有権保存登記と言っています。

これに対して、中古住宅の取得の場合は、売買によることになるので、所有権移転登記となります。

いずれにしても、家を新しく購入すると法務局に登記することになり、この登記情報に基づいて、その地域所管の市区町村の固定資産税課の担当者が購入後2、3ヶ月すると調査に訪れます。

ということで、ご多分に漏れず、当事務所にも、区役所の担当者から電話があり、調査に訪れました。



固定資産税の調査は、新たに取得した土地や建物などの固定資産に対して、現況確認を行ない建築確認書や登記簿の記載に相違はないかを特に構造や面積などを中心に確認することが中心で、地方税法上規定されている減免措置などの税制上の優遇措置についても、課税面から確認をとる作業なので、税務署のような帳簿や証憑類などを何日もかけて綿密に調査するといったものではありません。

もちろん、現況調査なので、家の内部に立ち入って、各部屋の状況やどのような施工になっているのか、建築図面を見て、個別的に確認します。

当然、その際には、いわゆる「軽減措置」についての確認を行い、居住用として使用されているか、その面積はどれくらいか、長期優良住宅の減額対象であれば、その要件に適合しているか・・・等々が確認されます。

新築住宅(家屋)の軽減措置とは、横浜市の場合、以下の要件を満たす必要があります。

(1)減額される住宅
・ 固定資産税は平成26年3月31日までの新築分、都市計画税は平成24年1月1日までの新築分が減額の対象となります。
・ 住宅の種類 専用住宅、併用住宅(居住部分の割合が2分の1以上)
床面積 専用住宅 50m2以上280m2以下
(一戸建て以外の貸家住宅は、40m2以上280m2以下)※
併用住宅 居住部分の床面積が50m2以上280m2以下

※マンションなどの区分所有家屋の床面積は「専有部分の床面積+持分で按分した共用部分(廊下や階段室等)の床面積」で判定します。また、賃貸マンションなどについても独立的に区画された部分ごとに区分所有家屋に準じた方法で判定します。

(2)減額される範囲
120m2以下の場合 2分の1
120m2を超え280m2以下の場合 120m2相当分について2分の1(120m2を超える部分は減額されません。)

(3)減額される期間
住宅 減額期間
3階建以上の準耐火構造及び耐火構造住宅 新築後5年間
一般の住宅(上記以外) 新築後3年間

●新築住宅の税額計算例
●価格が、8,750,000円、床面積が125m2の2階建住宅の本来の税額
固定資産税 8,750,000円×1.4/100=122,500円
都市計画税 8,750,000円×0.3/100=26,200円
合計税額  122,500円+26,200円=148,700円

●減額される額
固定資産税
{(8,750,000円×1.4/100)×(120m2/125m2)}×1/2=58,800円
都市計画税
{(8,750,000円×0.3/100)×(120m2/125m2)}×1/2=12,600円
合計減額税額
58,800円+12,600円=71,400円




今回、当事務所は、「準耐火建築」であるため減額期間が5年と認定されました。また、「長期優良住宅」の認定はされていなかったので、これに対する減額措置は受けられませんでした。

しかし、「竣工現場検査に関する通知書・適合証明書(新築住宅)」により、フラット35Sの適用基準を満たしていることが証明された為、当該減額措置の適用が認められました。

もし、私が税理士でなければ、そうした減免規定も知らずに受けられず、わざわざ高い税金を払っていたかもしれません。

固定資産税の減免措置は、「省エネルギー対策住宅に対する都市計画税の減額制度」など各市町村によっても扱いが異なる場合もあります。

また、調査担当者も、税務署職員のような専門職ではないので、税理士などの専門家に立ち会ってもらうことをお勧めします。 


調査が終わると建物の基礎部分に「家屋調査票」が調査官によって貼り付けられます。


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投稿者 大埜治仁税理士事務所