事例

2013年11月26日 火曜日

地方税の一部国税化で猪瀬都知事らが反発?!

オラが町が第一?



地方税である法人住民税の一部を国に移そうという税制改正を目指すことを、総務省の検討会が報告書でまとめました。

 消費税の大増税によって消費の多い都市部に税収が偏ると予測されることの処置として、地方の税収を一部国に移し、それを全国に再分配しようというものです。

 消費税大増税自体、国民に大変な負担を強いる政策なのですが、それはともかくとして構造的に大都市に富が流入し、蓄積されていくことは自明のことなのですから、富の再配分は不可欠なことです。

 これに対し、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府が反発していると報じられています。(2013年11月15日)

日経2013年10月25日付「都知事、法人住民税の一部国税化「とんでもない話」」では、猪瀬都知事は、
 

「東京が稼ぎすぎだから国によこせとバカみたいなことを言っている」
「東京も地方のひとつ。霞が関の締めつけに抵抗している」
「(国の)権限や財源を地方に分け与えるのが地方分権だ」

だそうです。

地方分権が進みつつある現在、地方からの政治的発言の頻度も増してきています。

地方の財政赤字のツケを国税から地方に回すというやり方は、「地方交付税」によって従来から行われてきた手法です。

しかし、国債発行額が1000兆円を超え、デフォルト危機や高齢化による社会保障費の増大による財政逼迫がすでに現実のものとなってきている昨今、国が地方財政の肩代わりをしている余裕すらなくなってきたことに対する政府の苦肉の策というところなのでしょうか?

東京都をはじめとしたリッチな地方自治体から、強制的に国が吸収し、貧困な地方自治体に再分配することとなると、国vs地方ではなく、富裕地方自治体vs貧困地方自治体といった構図が見えてきます。

「税の公正な分配」という大原則は、国民も国家も地方自治体も、認めるところでしょうが、何をもってして、「公正」とするかは、当事者によって異なるのは、必定であり、あくまで、相対的な判断でしかありえないところが、近代租税国家の悩みともいえるのではないでしょうか?







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投稿者 大埜治仁税理士事務所