事例

2013年9月 7日 土曜日

こうすれば家賃テナント料は必ず下がる!!

決算の際、常に問題になる事業コストの抑制は、すべての企業が負っている重要な課題です。どちらの会社様、個人事業主様においても、まず、売上の拡大が最大の経営課題であり、その次に大切なのは、事業コストの抑制であることは、疑問の余地がありません。
 
事業コストとして特に構成要素の多くを占めるのは、大抵の企業様においては、人件費であり、その次に家賃やテナント料となっております。



 [寄稿者]
株式会社プライムアドバイザーズ
山田 数義

現在、J-REIT等不動産証券(家賃収入を配当する)が好況であることは、家賃が高止まりしていることを証明しています。不動産は流動化しても、不動産業界は相変わらず家主と元付け仲介業者が市場を握っており、本質的な改善は全くなされていないのが現状です。

1.家賃高止まりの要因

①貸主・借主ともに*借地借家法*を知らない
②双方が賃料の基本的な性格を知らない
③貸してやっている、借りさせてもらっている=ビジネス感覚がない
④借主に不況を乗り切ろうという使命感・責任感・志がない
⑤賃料改定業務の責任者や担当者がいない、専門家がいない
⑥本来は「適正価格取り引き交渉」であるのに「値下げ交渉」と思っているから、貸主と良好な関係が壊れるなどと問題のすり替えを行い、借主の行動につながらない

*借地借家法*
 11条土地の賃借、32条建物の賃借
 ・借主は値下げの条件が整えば、いつでも減額請求できる
 ・貸主も値上げの請求ができる
 ・賃料の増額はしないという特約は無効

2.まず最初に明らかにすること!

☆なぜ賃料の減額が必要なのか?

賃料の減額が実現できた!=資金繰りが良くなる=資金調達と同等の効果がある。

では、その資金の使用目的は?明確になっているか?

売り上げや利益に反映させる仕組みを計画的に簡潔に貸主に説明できるか?(広告宣伝費に○○円半年間投入し、売上○○円増加。新規顧客○○名増加。など、、、、)
金融機関への融資交渉と全く同じレベルで「交渉のチャンスは1回しかない!」と真剣 
に考えて準備しなくてはならない。

★「単に苦しいから!」では「絶対に失敗します」

3.交渉における客観的な資料等を準備すること

☆適正賃料の判断基準

 賃料率 (賃料/坪単価(路線価など))
 
賃料は借主にとってだけでなく貸主にとっても 重要であり、貸主自らが率先して値下げを提案することで、借主からの信頼を得る。

☆賃料相場に惑わされない-沢山の要因がある

①預託金の有無、多寡(保証金、敷金、建設協力金)
②契約期間や更新期間の長短
③貸主の投資額や回収率
④賃貸借物件の使用目的、立地条件
⑤貸主と借主の人間関係や経済環境

☆減額請求を裏付ける資料

①土地価格の変動を示す資料
②建物価格の変動を示す資料
③経済事情の変動を示す資料
④近傍類似の物件賃料資料
⑤賃貸物件の租税関係資料

4.貸主の考え方に影響を与える経済合理性の説明

☆賃料は誰が決めるのか?

<一般的な貸主の考え方>「賃料は相場が決めるもの(路線価など)」

<客観的に賃料は評価できます!>「賃料は経済合理性で決まるものです」

①投資回収率
②収益率
③空室率

(路線価や周辺相場などは指標の一つにしか過ぎません)

☆適正賃料に改定することによる貸主のメリット

長期契約者には家賃減額のメリットを与えて長く借り続けてもらう
→安定収入→不動産業の適正化

5.実際の交渉におけるスキーム(ケース・バイ・ケース)

☆交渉物件の優先順位(多店舗展開、多事業所の場合)

①長期の契約先(貸主が投資回収済、減価償却済み)
②賃料の高い物件から(坪単価、絶対額)
③賃料の売上対比の高い物件から

☆賃料を後払いに変更

月初払いを月末払いに変更し、ひと月分の賃料で販売促進など

*事前準備をきちんと行えば、くどくどした交渉はほとんどせずに、減額は実現します。
 要は借主がどれだけ真剣に現在の業況を好転させて事業を継続し、貸主にもきちんと貢献したいと考えていらっしゃるかが重要なポイントとなります。



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投稿者 大埜治仁税理士事務所